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東京日立病院 1961





建築計画は吉武泰水教授の指導によるものであり、当時の水準から見ると個室率が高く、外来棟は、中廊下の待合からナースの作業スペースに併置された小待合を経て診察室に入る独特な形式を提案している。南に張り出した外来棟の地下2階は崖にかかる敷地形状から生じたものだが、後年CT、MRI等放射線関係の増設スペースとして大いに役立つことになった。

病棟の窓にブラインド内蔵二重サッシ(内側は木製サッシ)を用いて防音・断熱・日照調整・遮光に大きな効果をもたらしたが、これらは当時にあって最先端の高性能ディテールであった。他にも病室入口扉は幅の広い片開き扉で遮音のために重量のある木造とする、看護婦がひじで操作できる把手を新しく開発するなど、先進の試みを盛り込んでいる。

低層外来の上に病棟を増築し、さらに後年内部改修を行い1993年にはBELCA賞を受賞している。


所在地:東京都文京区

規 模 :敷地面積 2,887㎡

    延床面積 7,049㎡(9,938㎡)

構 造 :地下2階、地上4階 鉄筋コンクリート造

BELCA賞(1993)

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