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南三陸病院・総合ケアセンター南三陸 2015



■土地の記憶を残す色合いと素材

プロポーザル参加のために事前調査に訪れた南三陸町の第一印象は色がないということでした.

そして、高台移転の場所として選定された建設予定地はまだ山林の残る山地だった.建築を設計する際に我々が大切にしてきた、その場所の地形や風土とともに生きてこられた人々の人々の歴史を掘り起こすこと、その手がかりをどこに求めたらいいのかがスタートでした.

山を復元しよう、造成される山肌を見ながらそう思い浮かべました.数千年以上の時を経て隆起した固い地盤の上に強固な建築をを建てること.新しいまちづくりのシンボルとして土地の記憶を残すこと、具体的には、地層の色合いをイメージした外断熱工法の外壁、宮城県産稲井石の腰壁、免震構造や耐火集成木材の採用に表れています.


■海と山、高台住宅地を結ぶ「みなさん通り」の東西軸

病院機能と保健福祉庁舎機能の併設は、今後の地域包括ケアを支える重要なコンセプトです.

その利便性を高めるために「みなさん通り」を提案しました.エントランス、コンビニ、待合、窓口カウンター、ホワイエなどに面して、日常な場所として活用できます.東西に抜けた軸線は南三陸の海と山を、そして新しく造成された高台住宅地を結びます.

日が暮れて、みなさん通りから漏れる光は温かく、町の名物の祭りであった八幡川の燈篭を偲ばせます.その光を脳裏に浮かべつつ、新しい南三陸町の未来に期待します.


所在地: 宮城県南三陸町

施主: 南三陸町

規模: 敷地面積 29,054㎡

     延床面積 12,267㎡

    地上3階

構造: RC造一部S造(一部免震構造)

病床数: 90床